創立費と開業費の違い。繰延資産の償却方法と償却期間

事業を始めた時にかかる費用を「創立費」あるいは「開業費」といい、当期に費用計上せずに翌期以降に繰り延べることができます。これを繰延資産と言いますが、本項ではその繰延資産の概要と償却方法を紹介していきます。

繰延資産とは

繰延資産とは、その支出の効果が1年以上続くものを指します。

通常、現金支出が発生する取引は全額費用計上することが一般的ですが、費用収益対応の原則によりその効果が続くものについては全額費用計上せず、資産計上することが認められます。費用計上を翌期以降に繰り延べることが認められるのです。

1.創立費
2.開業費
3.株式交付費
4.社債発行費
5.開発費

本項では繰延資産の中でも、事業を始める段階における1.創立費と2.開業費の扱いについて取り扱います。

創立費と開業費

創立費

創立費とは、会社設立前にかかる費用のことです。

例えば、会社登記にかかる収入印紙等の費用や登記の際に司法書士等に支払う手数料がこの創立費に該当します。

仕訳例:会社設立にあたり司法書士に手数料として現金10,000円を支払った。

(借方)創立費 10,000/(貸方)現金 10,000

この場合の創立費は、費用科目ではなく資産科目で処理し、翌期以降に繰り延べます。名前がややこしく、ぱっと見費用に思われるかもしれませんが、資産の一項目ですが・・・

このように、会社設立前にかかった費用も会社の予算として計上できるので、領収書等があれば忘れずに保管するようにしましょう。

開業費

開業費とは、会社設立後にかかる費用のことです。

例えば、

仕訳例:会社設立後、事業準備として現金2,500円を支払った。

(借方)開業費 2,500/(貸方)現金 2,500

この場合の開業費も、創立費と同じ扱いがされます。会社設立前か設立後で呼び方が違うだけで、扱いとしては同じものです。

創立費と開業費の償却方法と償却期間

創立費と開業費はその償却(=費用計上)を均等償却することができます。

実務上は、これらを5年で均等償却することが一般的です。上記の例でいくと、会計期末に以下のような仕訳を記帳します。

(借方)創立費償却 2,000/(貸方)創立費 2,000
(借方)開業費償却 500/(貸方)開業費 500

税務上の繰延資産の取り扱い

会計上は5年で均等償却することが求められますが、税務上は任意償却することが認められます。

任意償却とは、任意の期間に一括費用計上ができることです。例えば、一期目が赤字であっても、二期目に黒字転換すれば、繰延資産の出資効果が認められたものとして費用計上することができます。

脚注

2020/09/13

yoshi-kky

コメントを残す